企業インタビュー第1弾は、株式会社高澤商店の高澤久さんです。高澤商店は能登・七尾で120年続く老舗和ろうそく店。インターンシップでは、伝統産業を海外へ伝えるマーケティングプロジェクトを行い、中途採用も実現しました。
【これまでのインターン生】
- 2010年6月~10月 別川美帆さん
- 2015年10月~2016年2月 田村隆典さん
- 2016年5月~10月 畠山晃平さん
- 2016年10月~2017年3月 中里美伽さん
まずは海外事業部のイメージを掴む
2人目のインターン生の田村さんによるプロジェクトに関してお話を伺いたいと思います。インターン生を受け入れようと決意された理由をお聞きしたいです。
高澤久さん(以下高澤さん) 2005年頃から海外展開を考えていたんですが、ちょうどよい業者さんがみつからなかったんです。それから、海外事業部にさける時間というのがあまりなくて。5年前に1人インターンを受け入れていたのもあり、インターンを導入するイメージはついていましたね。
インターンを導入してから、社内の雰囲気に変化はありましたか。
高澤さん 海外事業部がある状態を社内でイメージできるようになった、ということが一番大きいですね。
インターン制度を取り入れることによる、売り上げの増加はあったのでしょうか。
高澤さん 少しはありましたが、あまり大きくはないです。それよりも、海外事業部が立ち上がるイメージがわくことの方が大きかったですね。
インターン生の「想い」をうまく組み込む
4人目の中里さん※の時には今までとは少し違ったインターン内容ですよね。中里さんがやりたいことを実現させている、という印象を受けました。
高澤さん
この時はゴールドマン・サックス中小企業経営革新プログラムに採択され、インターン生と進めるプロジェクトへの支援をしていただいていました。その中で、インターン生とのかかわり方が変わりましたね。
引き継がれていく業務だけでは、インターン生としては面白くないなということに気づかされました。インターン生がやりたいこと、0から1を生み出すことをやると成果が出やすいというアドバイスをいただいたことが大きかったです。インターン生のやりたいことと、こちら側がやってほしいことをうまく組み合わせることが必要であるなと感じました。
インターン生の想いをくみ取ろうとするきっかけとなるタイミングがあったので、インターン生とのかかわり方を修正することができました。
※田村さん、畠山さんの時には、SNSを使用して海外での認知度向上を図ったり、企業のリストアップ、ヒアリングを主に行っていました。これに対して、中里さんは、バチカンに直接アプローチをして、ろうそくの認知度向上を図ったり、体験イベントの企画・実施をしました。
引き出してもらった、海外事業部の可能性
インターンが入ることによって、海外事業部を立ち上げる前にどのような仮説が立ちましたか。正社員を一人雇用するに至った経緯を詳しくお伺いしたいです。
高澤さん 事業の可能性があるかどうかを試すためのインターンだったんです。インターン生に入ってもらう中で、彼らが固定業務を行うようになり、海外事業についても事業化が可能であると判断して、正社員雇用に至りました。
もしインターンが入っていなかったら、どんな施策を行っていたと思いますか。
高澤さん 私自身が作業していたと思いますね、、、。ですが100%コミットすることは不可能なので。インターン生が入ることによって海外事業部の可能性が広がったと思います。
最後に、インターンシップの導入が現在の高澤ろうそくさんにどうつながっているのか、もし何かあれば教えてください。
高澤さん 中里さんが企画した和ろうそくに絵付け体験ワークショップは現在でも取り入れられ、継続して行っています。親子連れが多く、50人ほどが毎回体験に来てくださっています。
未来を見据える経営者
高澤さん
現在の海外事業部の売り上げは全体の売り上げの1%未満程度なんです。売り上げとしては本当にまだまだこれからですが。会社を継続させていくときには、新しい使い方やお客様を探し続けていかなくてはいけない。
経営者がするべき業務の一環として、5年後を見据えて、残せるビジネスを生み出していく必要があるんです。そのため、インターン生も積極的に取り入れて、海外事業部の立ち上げを実現させようとしていましたね。
編集後記
過去のインターン生の活動が現在の高澤ろうそくにつながっていることを感じました。企業の可能性が広がることもまた、インターンシップの魅力ではないでしょうか。
受け入れ企業概要
- 企業名:株式会社高澤商店
- 活用期間:ーーー
- 活用メニュー:インターン人材(能登留学)導入
「能登留学」OB・OGインタビューより引用